水のコラム
水道管が破裂したら!主な症状や原因・対処法を解説
水道管が破裂したときは早急に処置する必要があります。そのまま放置すると水道水に泥水や汚れが混入したり、水道料金が高くなったりするためです。
この記事では、水道管が破裂したときの症状と破裂の原因、対処法についてご紹介します。
水道管が破裂!主な原因は2つ
水道管が破裂する主な原因は以下の3つです。
●経年劣化
●天災や水道工事などによる破損
●気温低下による凍結
経年劣化
水道管は使用年数に応じて徐々に劣化します。これを経年劣化と呼び、使用においては避けられない事象です。水道管は20年ほどの寿命がありますが、使用頻度や天災などの影響によって平均寿命が短くなる場合もあります。
水道管の破裂が見られた場合は、現在お住まいの住宅に住み始めてからどれくらい水道管を使用しているのかを算出してみると良いでしょう。
なお、水道管の劣化から守るためには、定期的に交換するのが望ましいです。破裂後は大がかりな修理が必要になりますが、交換であれば水漏れなどのさまざまなトラブルを未然に防ぐことができ、費用も最小限に抑えられます。
天災や水道工事などによる破損
天災や水道工事などによって、水道管そのものを傷つけてしまう場合もあります。水道管は地中に埋まっていることが多いため、地震によって水道管に負荷がかかり、破裂してしまうのです。
また、地中に埋まっているからこそ破裂に気付きにくいといった欠点もあります。自宅の水道水が使えないときや、水道水の水量に違和感がある場合、水道水に土やごみなどが混入する場合は、天災や水道工事によって水道管に傷が付き、破損していると考えられます。
気温低下による凍結
気温低下による凍結が原因である可能性もあります。直近で気温が著しく低下した場合、水道管内部に残った水が凍り、水道管を圧迫させ、破裂を招くのです。
地中に埋まっていることが一般的な水道管ですが、給湯器周りなどの水道管(給水管)はむき出しであるケースが多いです。むき出しになった水道管がある場合は寒波を直接受けてしまうため、破裂しやすいと考えられます。
水道管が破裂したことで見られる症状
水道管が破裂したときに見られる症状は、主に以下の5つです。
●水漏れ
●汚物の逆流
●床下浸水
●水道代が高くなる
●下の階に浸水する
水漏れ
住宅内外の水回りで起きる可能性が高い症状の一つです。水漏れが広範囲にわたると、水道管までの土を掘り出して修理・交換しなければならないため、大がかりな工事が伴います。
工事費用は200,000円以上かかってしまうため、小さな水漏れであっても早急に対処することが大切です。
汚物の逆流
水道管が破裂するとキッチンやトイレ、浴室などの水回りから、汚水や汚物が逆流する可能性があります。水道管に汚水がうまく流れないために起きる現象であるため、放置すると非常に危険です。なお、汚水や汚物はそれぞれの場所から流れるとは限りません。
トイレと浴室の排水口がつながっているユニットバスの場合は、浴槽に汚水や汚物などが逆流する可能性があります。逆流すると悪臭が充満するため、逆流が発生した場合は二次トラブルにも発展しやすいと考えられるでしょう。
床下浸水
水道管の破裂によって水漏れが起きた場合は、床下浸水につながる可能性もあります。水回りからの水漏れ・逆流といった症状が広範囲かつ長時間続くと、住宅の床に広がり、水が床にまで浸透します。
そのまま放置すると床や家屋が水に濡れ、腐食やカビの発生につながるため、改修工事や家屋の買い換えなど、大きな出費につながるでしょう。
水道代が高くなる
水道管の破裂を放置すると、水道代が極めて高くなるといった現象も見られます。その理由は、蛇口をしっかりと閉めていても、水道管からは微量の水が常に漏れ出ているためです。
地震や水道工事などがあった後、水量は変わっていないのに水道料金が高くなったと感じる場合は、水道管破裂の可能性を疑いましょう。
集合住宅の場合は下の階に浸水する可能性も
集合住宅にお住まいの場合は、水道管の破裂によって下の階まで浸水する可能性があります。水道管は住宅内にも設置されているため、地震や劣化によって水道管が損傷・破裂した場合は、知らず知らずのうちに下の階にまで水漏れが行き渡ってしまいます。
集合住宅の築年数と同様の使用年数の可能性が高い水道管ですから、やむを得ない事象によって下の階まで水が漏れてしまうケースも考えられます。
なお、下の階にまで水漏れが広がった場合、過失であれば水漏れを招いた入居者が修理費用・下階に住む入居者の待避費用を負担することになります。一方、地震や災害、水道工事によって水道管を傷め、水漏れに至った場合は大家や管理会社が負担する形となります。
水道管が破裂したら!すぐに行うことは「応急処置」と「水を止める」
水道管の破裂時に最適な応急処置は「水を止めること」です。水道管に水を流す仕組みは、元栓で全て管理しています。戸建てであれば敷地内に、集合住宅の場合は玄関先に取り付けられていることが多いため、まずは水を止めるよう心がけましょう。
なお、元栓を閉めた場合は住宅内外全ての水回りでの水が使用できなくなります。水漏れが起きた水道管や給水管、排水管の場所が特定できているのであれば、水漏れ補修テープやタオル、養生テープなどを使って部分的な水漏れを一時的に止めると良いでしょう。
水道管の破裂はどこに連絡するべき?
水道管が破裂した場合は、最寄りの水道業者に連絡しましょう。大きなトラブルを防ぐためにも、速やかな連絡が大切です。集合住宅にお住まいの場合は、大家や管理会社に連絡することも視野に入れましょう。
水道業者、大家や管理会社などに連絡をしたら、最後はお住まいの市区町村にある水道局に連絡をしましょう。水道料金は個人負担であるため、水漏れが発生した場合も水道の使用量が発生します。使用量を止めるためにも、止水栓や元栓を閉めてから連絡することが重要といえるでしょう。
なお、火災保険の水漏れ補償で水道管の修理費用をまかなえると考える方も少なくありません。火災保険の水漏れ補償は、あくまで事故によって水道管が破裂した場合の補償であるため、使用できない点に留意しましょう。
水道管破裂による費用相場
水道管が破裂した場合の費用相場は、8,000円~1万5,000円ほどです。ただし、解氷作業や水道管破裂の場所、範囲によっては30,000円程かかる場合もあるため注意が必要です。具体的な金額を知りたい場合は、水道管に応急処置・必要な場所に連絡を済ませたあと、複数の水道業者に問い合わせると良いでしょう。
水道業者によっては諸費用や出張費、工賃などを請求する場合があるため、いくつかの水道業者に詳しい金額を確認してから依頼を検討しましょう。なお、応急処置などを行い時間に余裕がある場合は、検討したいくつかの水道業者に無料見積もりを依頼しても良いでしょう。
無料見積もりによってより具体的な金額を把握でき、また信頼できる業者であるか、アフターサービスなどはあるかなどによっても選びやすくなります。
まとめ
水道管が破裂したときは、速やかに応急処置を行い、そのうえで水道業者や大家、管理会社などに連絡することが大切です。
また、水道管が破裂した場合、水漏れにつながる可能性があるため、止水栓や元栓を閉めたあとは、水道局に水道管が破裂した旨を相談しましょう。水漏れで発生した水も水道の使用量に加算されるため、あらかじめ連絡しておくと安心です。
水道管は主に地中に埋まっています。そのため、普段の生活では劣化や破損に気付きにくいといった特徴があります。平均寿命は20年ほどといわれていますが、定期的に点検を行い、劣化が見られる場合は交換を実施することで、大きなトラブルを未然に防ぐことができるといえるでしょう。