水のコラム
お風呂の水が流れない時の原因と対処法
水以外にも流すものが多いお風呂場では、水が流れなくなるトラブルが比較的多発します。つまりの原因となっている物を取り除かなければなりませんが、手を使って掃除をすることに抵抗がある人もいるでしょう。
本記事ではお風呂の水が流れなくなる原因と対処法について紹介します。また、日頃からできるつまり対策に関しても言及していくので、掃除をし終わった後から実践してみてください。
お風呂の水が流れなくなる原因
お風呂の水が流れなくなる原因を突き止めるためには、お風呂の構造を知っておかなければなりません。前提として、お風呂の水は排水口が別々になっているものと、つながっているものがあります。
戸建てで馴染みがある在来工法は、浴槽と洗い場の排水口が別々です。そして、いわゆるユニットバスの場合は、浴槽と洗い場の排水口がつながっています。
まずはお風呂の構造から紹介するので、自宅のお風呂の構造と並行しながら確認してみてください。
在来工法の場合
上述の通り、在来工法は浴槽と洗い場の排水口が別々なタイプを指します。浴槽の水が流れない場合は浴槽の排水口、洗い場の水が流れない場合は洗い場の排水口に原因があることがほとんどです。したがって、原因の追求がしやすいタイプとも言えます。
ユニットバスの場合
マンションやアパートで採用しているのがユニットバスです。浴槽の水と洗い場の水が同じ排水口を通っているため、在来工法よりも原因の特定が困難だと言えます。
しかしながら、洗い場側の排水口がつまると水が流れなくなる傾向があるため、お風呂の水が流れない時はまず、洗い場を疑いましょう。
お風呂がつまる原因
次にお風呂がつまる原因ですが、多くは抜け落ちた髪の毛や石鹸カスです。ユニットバスで水が流れなくなった時に洗い場を疑うように伝えたのはそのためです。
人の髪の毛は1日50本から100本程度抜けると言われていて、大半がシャワー時に抜け落ちます。日常的にヘアキャッチャー等でしっかりと髪の毛を捨てなければならず、回収できなかった髪の毛は排水管の中で蓄積されます。
そして、蓄積された髪の毛と石鹸カスや皮脂が排水管の中で混ざってしまうと、大きな塊となり、水が流れなくなります。その他の原因としてはカミソリなどの固形物も原因の1つです。
固形物の場合は溶かしたり流したりすることができません。目に見える場所に固形物があれば手で取れるかもしれませんが、奥にいってしまうと業者を呼んで対処するしかなくなります。
お風呂の水が流れなくなった時の対処法
お風呂の水が流れなくなる原因をいくつか紹介しましたが、原因によって取るべき対策が異なります。
髪の毛が原因の場合
髪の毛が原因でお風呂の水が流れなくなっている場合、パイプクリーナーで溶かしてしまうのがおすすめです。軽度のつまりであれば、排水管を傷つけることなく髪の毛を除去できます。
使い方としては排水トラップを外し、排水管に直接パイプクリーナーを注ぐだけです。後は指定された時間だけ放置して、洗い流せば完了です。
パイプクリーナーは粉末タイプのものがありますが、使用するのは液体がおすすめです。粉末タイプの場合、しっかりと流しきらなければ、粉末がつまりの原因になる可能性があります。慣れていればトラブルを呼ぶようなことはありませんが、慣れていない場合は液体タイプを購入しましょう。
皮脂や垢が原因の場合
皮脂や垢はヌメリの原因となるので排水管の中がヌメヌメとしている場合は、重曹とお酢を使った掃除方法がおすすめです。自宅にあるものだけで掃除ができるので、定期的に実施しても良いかもしれません。
使い方ですが、排水管に直接重曹をふりかけます。そして、上からお酢を全体的に回しながら流すだけです。
後は30分ほど放置して、上からお湯を流して汚れを洗い流しましょう。重曹が残っていると白い跡が残ってしまうため、気をつけましょう。
パイプクリーナーと違って体に害がないものだけで完結するので、子供やペットがいる家庭でも安心して採用できます。また、重曹とお酢を使う方法は、シャンプーや石鹸カスが原因の場合でも有効です。
固形物が原因の場合
カミソリ等の固形物が流れてしまった場合は、ラバーカップで取り除きましょう。トイレがつまった時に採用されるイメージがありますが、お風呂のつまりでも有効活用できます。
使い方は排水口にカップをかぶせ、吸い上げるだけです。吸引力を高める方法として、カップ部分が浸るくらい浴槽に水を張るというものがあります。
とはいえ、力を入れすぎてしまうと設備が故障する可能性があるので力加減には注意が必要です。
日頃からできる対策
日頃から対策をおこなうことで、お風呂のつまりの再発を防げます。たとえば、定期的に排水トラップの掃除、ヘアキャッチャーの掃除や交換などです。
特に、ヘアキャッチャーの掃除や交換は、あまり手間がかかりません。入浴後に髪の毛を取るようにするだけで、つまりの原因をなくせます。
ヘアキャッチャーにネットをかぶせておくのも有効です。排水トラップで全ての髪の毛をキャッチできないので、確実性が増すためにも良いでしょう。
他にも、定期的にパイプクリーナーを流せば髪の毛を溶かすことができます。また、重曹とお酢を使えば、ヌメリの除去ができます。
上記のような対策を日頃からするだけで、手遅れになることがありません。
自分で対処できない場合は業者に相談
日頃から十分な対策をしていても、万が一というものがあります。固形物が流れてしまった場合などは、自分で解決しようとせず、プロに相談することも視野に入れなくてはなりません。
特に、排水管の奥でつまりを起こしている場合などは手が届かないため、業者が使っている高圧洗浄機等を使う必要があります。業者に頼らず自分で対処しようとすると、かえって現状が悪化するケースもあるので注意が必要です。
他の箇所の点検も依頼できる
業者であれば、トラブルの改善だけではなくその他に気になっている箇所の点検も実施してくれます。お風呂以外に、キッチンやトイレで気になる所があれば、遠慮なく相談してみましょう。
また、業者は正しいお風呂の使い方から、つまりを起こしていた原因までしっかりと教えてくれます。自身の使い方の何がダメであったのかなども分かるので、困った時こそ躊躇せず業者に依頼しましょう。
まとめ
お風呂の水が流れなくなってしまう原因のほとんどが、髪の毛や皮脂、石鹸カスや固形物です。心あたりがあるのであれば、原因に合わせて紹介した方法で対処してみてください。
しかしながら、無理だと判断した場合は業者に相談することも検討しなくてはなりません。自身で解決できないことは恥ずかしいことではないので、遠慮は無用です。
お風呂のつまりは自然に解決するものではなく、放置していても状況が変わりません。つまりを確認したらすぐに対処して、日常的な予防を心がけましょう。