水道局指定工事店って何？水道修理業者を選ぶ際に知っておいてほしいこと

水のコラム

2021年09月25日水道修理業者

水道のトラブルが起きて水道修理業者を探している時に、「指定給水装置工事事業者」や「水道局指定工事店」という言葉が目に入るかもしれません。
なんとなく信頼できそうな感じはしますが、水道局から何を基準にどんなことを認められた業者なのかわからないと思います。

ここでは、水道修理業者を選びポイントにもなる「水道局指定工事店」について詳しく解説します。

水道局指定工事店とは？

公共の排水管と各家庭の水道管は直結しています。
例えば、家庭内の給水管の修理を不適切な方法で行われると、供給される水道水の安全性に影響を与え公衆衛生上の被害を及ぼします。

そのようなことがないように、家庭で水道トラブルが起きた時は、水道法施行令で定めた基準に適合する水道工事を行える業者を各自治体の水道局が認定しています。
つまり、水道局指定工事店（指定給水装置工事事業者）は、法律に定める基準で適切な施工を行えると認定された業者と言えます。

水道局指定工事店にしかできないこと

水道局指定工事店ができることは、上水道の場合、「給水管や水栓などの給水装置を新しく設置する新設工事」「給水管の種類を変えたり、経路や水栓を増設したりする改造工事」「給水装置を他の管や分岐部から取り外す撤去工事や修繕工事」です。

一方、水道局から指定されていない非指定業者でもできることは、上水道では蛇口やパッキンの交換程度です。

下水道で水道局指定工事店ができることは、「排水設備の新設工事、増設工事、撤去工事、構造の変更」「汲み取り式トイレから水栓トイレへ変更する工事」です。
一方、非指定業者でもできることは、「トイレの掃除や交換」「給水管や排水管の交換を行わない軽度な詰まりや水漏れの対応」です。

水道局指定工事店に依頼した方が良い理由

「簡単な詰まりを取ってもらう程度なら、非指定業者に依頼した方が費用も安く済むのでは？」と考える人もいるでしょう。
それも1つの選択肢ですが、安全性を重視するなら水道局指定工事店に依頼しましょう。
では、水道局指定工事店を選ぶことでどんなメリットがあるのでしょう。

・水道局指定業者になるための条件を満たしている
水道局指定業者に指定されるには、「給水装置工事主任技術者」という国家資格を持った人がいることが条件です。
給水装置工事主任技術者を受験するには、3年以上の実務経験が必要です。

試験科目は、水道工事に関すること以外にも、公衆衛生概論や水道行政などさまざまな内容が含まれます。

給水装置工事主任技術者は、水道局指定工事店で技術上の管理、工事従事者の技術上の指導監督の役割を果たしています。
また、工事に必要な機器や工具を有すること、欠格要件に該当しないことなど、水道局指定工事業者に必要な全国で統一された条件を満たしています。

・どんなトラブルにも対応出来る
水道のトラブルは、「判断を間違えて状況を悪化させた」「詳しく点検してみると予想していた原因と違っていた」ということもあります。
例えば、「蛇口を交換するだけの作業で給水管を破損させてしまった」「排水口の詰まりだと思っていたら排水管にヒビや亀裂が入っているのが見つかった」などです。

蛇口の交換や排水口の詰まりの除去なら非指定業者でも対応できますが、配管作業が必要になる場合は対応できません。
再び別の指定工事店を選んで依頼しないといけなくなるので、最初から水道局指定工事に頼んだ方が二度手間になりません。

水道修理業者の選び方のポイント

水道トラブルが発生した時は、次のポイントを確認して水道修理業者を選びましょう。

・水道局指定工事店かどうか
水道局指定工事店であれば、国家資格である給水装置工事主任技術者を有する者が管理や監督を行っており、一定の技術レベルが保証されているので、難しい問題にも対応できます。

・無料見積もりサービスを行っている
修理を行う前に見積もりを無料で行っていて、作業や料金などについてわかりやすく丁寧に説明してくれるかも見極めましょう。

作業内容があいまいなまま依頼すると、後から高額な費用を請求されることもあります。
出張の見積もりを完全無料で実施しているかも確かめましょう。

・経験と実績のある業者かどうか
自社のホームページを見てみて、会社の歴史やこれまでの実績も確認しましょう。
また、電話で問い合わせた時のスタッフの対応や話し方から、スタッフの育成に努めている業者かどうか見極めることができます。