水のコラム

【井戸水の温度の不思議】夏は冷たく冬は温かいのはなぜ?暮らしへの活用法も【水道職人:公式】

2025年07月27日  その他


井戸水は、昔から私たちの生活を支えてきた貴重な水源です。
その特徴のひとつに、「夏は冷たく、冬は温かい」という不思議な温度特性があります。
この特性は、科学的な根拠があり、現代の暮らしや水まわりの管理においても役立つ知識です。
 
今回は、井戸水の温度が季節によってどのように感じられるのかについてや、その理由、活用法をご紹介します。
 

井戸水の温度が一定に近い理由


地中深くにある水は、地表の気温変化の影響を受けにくいという性質を持っています。
地中の温度は、年間を通しておおよそ一定に保たれており、地域の平均気温に近い状態を維持しているのです。
 
井戸水は、この地中に蓄えられた地下水を汲み上げているため、外気温の変化に左右されず、安定した温度を保っています。
そのため、夏の高温の時期には外気や水道水より冷たく感じ、冬の寒い時期には外気や水道水より温かく感じるのです。
 

夏に井戸水が冷たく感じる仕組み


真夏の外気温は、30度を超えることが珍しくありません。
水道管を通る水は、表層付近の温度に影響されやすいため、ご家庭で蛇口をひねると、温さを感じることがあります。
一方で、井戸水は地中深くから汲み上げられるため、外気温が高くても温度がほとんど変化しません。
 
地中の温度が、たとえば15度前後で安定している地域では、夏場に井戸水を触ると驚くほど冷たく感じられます。
この特性を利用して、昔から野菜や果物を冷やす知恵が受け継がれてきました。
井戸水は冷蔵庫の補助としても活用でき、電力を使用せずに、自然の冷却効果を得られるのが大きな利点です。
 

冬に井戸水を温かく感じる仕組み


冬の外気は、地域によっては氷点下になることもあります。
この時期に水道管を流れる水は非常に冷たく、手を入れた瞬間に痛みを感じることさえあるでしょう。
 
それに対して、井戸水は地中の温度を保ったまま汲み上げられるため、外気より高い温度を維持しています。
実際の温度は年間を通して大きな変化がないのですが、外気との温度差が大きいため、体感として温かく感じるのです。
 
冬の厳しい寒さの中で、井戸水が柔らかく心地よい温もりを感じさせてくれるのは、このためです。
 

井戸水と水道水の違い


水道水は、浄水場でしっかりと処理され、一定の水質基準を満たしたうえで各ご家庭に供給されます。
その際、塩素消毒が行われるため衛生面での安心感がありますが、独特のにおいや味を感じる方もいらっしゃるのです。
 
井戸水は、地中で自然にろ過された水であり、地域によってミネラルの含有量や硬度が異なるため、まろやかで柔らかい風味を感じることがあります。
ただし、地下水の水質は環境によって変化するため、飲料用として使用する際には必ず定期的な水質検査が必要です。
 
特に、地震や台風による冠水などの自然災害の後は水質に大きな変化が生じる可能性があるため、飲料用に使用する前に水質検査を行った方がよいでしょう。
 

ご家庭での井戸水活用法


井戸水は、庭の散水や植木の水やりに適しています。
真夏の水道水は熱を帯びてしまうことがあり、植物の根に負担をかけることがありますが、井戸水なら適温で優しく潤せるでしょう。
 
また、車の洗車や屋外の清掃などに使用すれば、水道料金の節約にもつながります。
 
さらに、井戸水の温度特性を生かして、夏はスイカやトマトなどの冷やして食べるとおいしい野菜・果物を冷やし、冬は外気より温かい水で食器を洗うことで、手の冷えを和らげられます。
井戸水を活用することで、水まわりの作業がより快適になるのです。
 

維持管理と注意点


井戸水を快適に利用するには、設備の維持管理が欠かせません。
 
井戸ポンプや配管の劣化を放置すると、水の供給が不安定になったり、異物が混入するおそれがあります。
そのため、フィルターの目詰まりなどは放置せず、定期的に点検や掃除を行ってください。
また、井戸ポンプや配管に劣化・損傷などの不具合が生じた場合には、すぐにとくしま水道職人などの水道修理業者に相談しましょう。
 
なお、井戸水は周囲の環境変化によって地下水が汚染される場合もあるため、定期的な水質検査が必要です。
水質検査は自治体や専門業者が請け負っているので、必要に応じて相談してください。
井戸水に不純物が浮いているなどのトラブルが長期間起こっていない場合も、定期的に水質検査をしておくと安心です。
 
このような管理を行うことで、長期的に安心して井戸水を利用できます。
 

環境への効果と未来の水資源の保全


井戸水を活用することは、環境負荷の軽減にもつながります。
地域によっては水道水の取水や浄水に多くのエネルギーが必要となりますが、井戸水を併用すれば、その負担を軽減できるでしょう。
 
雨水が地中に浸透して地下水になる自然のサイクルを考えると、井戸水を活用する暮らし方は、地域の水循環を意識した選択とも言えます。
このような環境に配慮した暮らしの考え方は、水資源の枯渇問題を抱える現代において大切ではないでしょうか。
 

自然災害時に役立つ井戸水


地震や豪雨などの自然災害で水道管が破損し、断水が起こることがあります。
井戸水を備えているご家庭や農家では、自然災害時にも生活用水を確保しやすくなり、緊急時の不安が軽減されます。
 
井戸水を飲料用に使用する場合は、あらかじめ水質検査をしておく必要がありますが、トイレや洗浄用であれば、定期的な水質検査を行えていない井戸水も、非常に頼りになる存在です。
 
このような備えが、暮らしの安心感につながります。
 

とくしま水道職人の視点で見る井戸水の価値


私たちとくしま水道職人は、日々の業務でさまざまな水まわりの相談を受けます。
井戸水と水道を併用するご家庭からは、コスト面や使い勝手についての質問をいただくこともあるのです。
 
屋外の散水は井戸水、飲料用は水道水と使い分ける方法は、双方の特性を活かした賢い活用方法です。
こうした工夫により、水道料金の削減や環境負荷の軽減にもつながるため、井戸水は、これからの暮らしでも見直す価値のある資源だと考えています。
 
ただし、井戸水が通る配管が銅などの金属製の場合、サビが発生しやすいというデメリットもあります。
水漏れなどのトラブルを起こさないためには、メンテナンスや点検が欠かせません。
 
井戸水と水道水を併用する場合や、井戸水を主体で使用する場合には些細な異変を見逃さず、とくしま水道職人にご相談くださいませ。
 

井戸水を暮らしに活かすために


井戸水は、夏は冷たく冬は温かいという特徴を持つ、水の恵みです。
地中の温度が一定であることが、この性質を生み出し、昔から人々の生活を支えてきました。
現代でも水道と併用することで、水まわりの作業を快適にし、節約や災害対策にも役立てられます。
 
井戸水は、井戸ポンプや配管のメンテナンス、水質管理をしっかり行えば、長く安心して利用できる資源です。
私たちの生活に欠かせない水の選択肢の一つとして、井戸水を見直し、活用方法を考えてみてはいかがでしょうか。

とくしま水道職人 0120-492-315

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