水のコラム

壁から水が滲み出る理由!水道管からの水漏れで壁にシミ?

2022年12月01日  水回り

壁から水が滲み出る場合は、ほとんどの方は雨漏りが原因であるとイメージしてしまいますが、原因は水道管にあるかも知れません。

雨が降っていないのに壁から水が滲み出る場合は、多くが水道管に原因があるといっていいでしょう。そこで今回は、壁から水が滲み出る理由について詳しく解説します。

水道管からの水漏れで壁にシミができる?

基本的に建物内における水道管は、パイプスペースに収まっていますが、それは壁の中にあります。したがって、パイプスペース内の水道管が損傷して水が漏れると、水道水が壁にぶつかって濡らすことで、壁にシミが浮かびあがってきます。

また、上の階がある場合は天井部分に水道管が通っているので、この水道管が破損すれば、天井や壁にシミができてしまいます。ここでは、水道管からの水漏れで壁にシミができる原因を解説します。

パイプスペース内の水道管が破損した場合
建物内の水道管はパイプスペースと呼ばれる場所に、排水管と一緒に格納されています。これは、縦の配管となり1階部分には存在しません。

パイプスペースは2階以上の住宅や、マンション、アパートに存在します。したがってパイプスペース内の水道管が破損して、壁にシミができるのは平屋以外の建物になります。

パイプスペース内の水道管が破損して水漏れするケースでは、水圧が高いため水道水が勢いよく噴き出しています。

「シュー」という水漏れする音が聞こえるはずなので、壁にシミができていてこのような音がする場合は、すぐに業者に連絡しないといけません。

また、シミができているということは、水漏れして時間が経過していることとなるので、早急に修理する必要があります。

天井内の水道管が破損した場合
天井内の水道管が破損した場合は、水漏れの程度によって状況が変わってきます。まず、先ほどのパイプスペースの破損のように、音がするほどの勢いで水漏れするなら、壁ではなく先に天井にシミができて、さらには天井から水がポタポタと落ちてきます。

昔の雨漏りのようなイメージになるので、すぐに水漏れだと分かります。ただ、外壁や屋根が壊れて雨水が吹き込んでいるケースも考えられるので、雨が降っていないのにポタポタと水が落ちてくる場合は、水道管が原因です。

次に、音がするほどの破損でなく、じわじわと漏れ出るような水漏れのケースでは、水道管から壁を伝って水が染みることでシミが現れてきます。この現象の場合は、少しの雨漏りでも起きる現象なので、天井裏を確認しないと分かりません。

いずれにしても壁にシミができているということは、なんらかのトラブルが天井内で起きていると想定できるので、すぐに業者に調査を依頼した方がよいです。

水道管からの水漏れの原因は?

水道管からの水漏れは、ほとんどの場合「経年劣化」が原因です。建物内で使用されている水道管は、ほとんどポリエチレン管が使われています。

ポリエチレン管は管自体を曲げることはできませんが、エルボと呼ばれる継手などを使うことで、自由な形の管に構成できるメリットがあります。

継手との接続にはボンドを使いテープで保護していますが、経年劣化によって継手がゆるみ、そこから水漏れが起こります。

地震による揺れで継手が緩む
経年劣化以外にも地震の揺れによって、水道管の継手が緩んで水漏れを起こすケースもあります。とくに震度5以上の強い揺れがあると、住宅自体は倒壊しなくても内部の水道管が揺さぶられることで、継手がゆるんだ水圧によって水漏れを起こします。

経年劣化が激しいところに地震の揺れを受けると、多くのケースで水道管から水漏れを起こしてしまいます。

水圧がかかっているので少しの隙間でも水漏れする
水道管の内部は水圧がかかっているので、少しの隙間でもあれば水漏れします。隙間が少なければじわじわと染み出るように水漏れしますし、隙間が大きくなれば「シュー」と音を出して、噴き出るように水漏れします。

経年劣化や地震の揺れでも、水道管の水漏れ個所はほとんどが継手部分です。万が一、水道管自体が破損した場合、凄い勢いで水道水が噴き出すので壁のシミ程度では済みません。

壁や天井からの水漏れを放置してもいい?

「壁や天井からの水漏れを放置してもいい?」と聞かれれば、答えは「ノー」といえます。壁に薄いシミができている程度なので問題ないと思いがちですが、放置すると被害は大きくなるだけです。

もちろん、壁や天井からの水漏れは水道管が原因ではなく、雨漏りが原因かも知れません。いずれにしても、放置しないで原因を突き止めて正しく処置する必要があります。

放置しておくとシロアリ被害に拡大する
水漏れを放置しておくと、壁やその周辺の柱など建物の木材が湿ったままとなります。そうなると、シロアリが発生して大きな被害になりかねません。

シロアリは湿った木材を好む虫なので、雨漏りが原因でシロアリが発生する確率は80%以上といわれています。したがって、壁や天井からの水漏れを放置しておくと、シロアリ被害に拡大して大きな損害が発生します。

カビの原因となるので健康被害を引き起こす
シロアリ被害も痛手ですが、水漏れを放置していると必ずカビが発生します。壁や天井にカビが発生すると、胞子をまき散らし健康被害を引き起こします。

食事などにも目に見えない胞子が入り込むので、よくありません。また、黒カビなどが発生してしまうと壁や天井が黒くなり、見た目にも不衛生になります。水漏れを放置するといいことはひとつもないので、早急な対応が必要です。

壁や天井から水漏れした場合の応急処理

水道管からの水漏れであるかは、次の手順で確認することが可能です。

1:家中のすべての蛇口を閉める
2:水道メーターの横にある元栓を閉める
3:水道メーターが回っているか確認する
この手順にて、水道メーターが回っていれば、壁や天井の水漏れは水道管に原因があると判断できます。メーターが回っていないのであれば、雨漏りが原因での水漏れです。

水道管が原因での水漏れの応急処置
水道管が原因で起きている水漏れでは、元栓を閉めて家のなかへの水道水の循環を止めます。そして、水漏れ箇所の水をタオルなどで拭き取ります。

元栓を開けるとまた水漏れが起きてしまうので、早急に業者に修理を依頼しましょう。水漏れ個所はパイプスペースや天井裏となるので、自分での修理はかなり難しく、工具や材料も必要となるのでプロに任した方が無難です。

雨漏りが原因での応急処置
水道管でなく雨漏りが原因で起きている水漏れなら、雨が止むまで水漏れ個所をタオルなどで押さえて、付近が濡れないように家具などを移動させます。

また、雨漏りが原因なら早急に専門業者に依頼しないといけません。雨が止んでしまうと、雨漏りの原因個所が分からないことが多いです。

まとめ

今回は、壁から水が滲み出る理由と、水道管からの水漏れで壁にシミができる現象について解説しました。

建物内の水道管は10年ほどが寿命といわれていますが、それ以上の長い年月で使用されているのが現実です。

したがって10年以上経過していれば、いつ水道管からの水漏れが起きてもおかしくありません。また、大きな地震の際には揺れによって継手が緩んで、水漏れを起こすこともあります。

いずれにしても、壁や天井から水漏れするなら放置しないで、早急に専門業者への修理依頼をおすすめします。

とくしま水道職人 0120-492-315

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