水のコラム
給湯器が故障したら修理と交換ではどっちがお得?
毎日のように使用している給湯器が突然、不具合を起こしたとすると、パニックになる人も多いのではないでしょうか。修理した方がいいのか、それとも交換した方がいいのかと迷う場合もあるでしょう。
この記事では、そもそもなぜ給湯器が故障してしまうのか、また修理と交換をどのように判断すべきかを取り上げます。起こりうるトラブルに備えて知っておきましょう。
給湯器が故障したら修理と交換ではどっちがお得?
「給湯器メーカーの保証期間内であるかどうか」が、修理と交換を判断する鍵になります。なぜなら、保証期間の故障であれば、無料で修理できるからです。
まずは、保証期間内かどうかを確認し、期間に入っている場合は、メーカーの給湯器修理サービスや点検サービスを利用してください。
しかし、給湯器を交換した方が良い場合もあります。給湯器の保証期間を過ぎている場合は、修理か交換かよく検討してください。保証期間はメーカーによっても違いがありますが、大体1〜2年ほどに設定されています。この保証期間を過ぎると、自分で費用を払う必要が生じます。
給湯器が壊れた部分が、比較的安い部品の故障だった場合は、費用を抑えることが可能です。しかし、高価な部品が必要な場合だと、思いのほか修理費用がかかることもあります。どの部分をどれくらい修理が必要か見定めて、修理か交換か判断することをおすすめします。
加えて、給湯器を8年ほど使用している場合は、交換した方がお得です。8年ほど使っている給湯器に関しては、修理したとしても直るとは言い切れません。仮に直ったとしても、他の箇所が壊れる可能性もあります。
エネルギー効率も悪くなるため、ランニングコストもかかってくるでしょう。勿体無いと考えずに、長い間使用している給湯器は思い切って交換することをおすすめします。
給湯器が故障する原因
では、どんな原因で給湯器の故障は発生するのでしょうか。4つの原因を取り上げます。
耐用年数
給湯器の平均寿命は、約8〜10年と言われています。給湯器の修理業者は、この平均寿命を参考に修理や交換を行っているのです。前述した、8年以上使用している給湯器を交換した方が良いとすすめる理由も寿命が理由となっています。
凍結
冬の寒い日に、配管に溜まった水がそのまま凍ってしまって配管が壊れるということもあります。配管は、一度壊れたら元には戻りません。すぐに給湯器を修理する必要があるでしょう。
過剰な負担
本来持っている能力を超えた使い方は、故障の原因になります。たとえば、家庭用の給湯器を業務用の代わりに使うなどです。給湯器の性能は号数によっても違うため、自分に合ったものを選んで使ってください。
雨による衝撃
大雨が降った後に、給湯器の調子が悪くなることもあります。ある程度の雨風をしのぐ設計にはなっているものの、あまりに酷い雨が続くなら、内部に雨水が入り込むかもしれません。その結果、点火しづらくなってしまうのです。
給湯器の修理・交換にかかる費用
給湯器の修理や交換費用は、一体どのくらいかかるのでしょうか。それぞれに分けて説明します。
給湯器の修理費用
前述でも述べたとおり、メーカーの保証期間内であれば、給湯器の修理費用はかかりません。しかし、保証期間を過ぎている場合は費用が発生するため注意が必要です。費用は、給湯器の故障箇所によっても変わってきます。
燃焼系の不具合の場合は15,000〜20,000円程度、電装系の不具合の場合は5,000円〜7,000円ほどかかるでしょう。また、安全装置の不具合の場合は6,000円〜10,000円ほど、水制御系の不具合だと10,000円〜12,000円ほどかかります。加えて、出張費で2,000円〜3000円ほどかかります。
給湯器の交換費用
給湯器を交換する際、給湯器の本体価格に加えてリモコンの価格も必要です。たとえば、20号の屋外据え置き型のガス式機器にする場合、一般的な給湯器だと10〜15万円ほど、風呂用給湯器だと30〜33万円ほどするでしょう。
費用に開きが出る大きなポイントは、給湯器の機能差にあります。最も安いのは、追い焚きができないタイプの給湯器です。追い焚きができるオート、フルオートタイプの給湯器や、床暖房機能などを搭載したハイグレードの給湯器は交換費用が高くなります。
加えて、号数やサイズが大きくなるにつれて金額が上がっていくことも覚えておきましょう。また、給湯器の交換には、工事費用がかかります。平均工事価格は、およそ4万〜7万円です。
この平均工事価格とは、既存の機種と同じタイプの給湯器に交換する場合の価格を指しています。そのため、給湯箇所を増やしたい時や、給湯器の種類を変えたい時には、別に1〜2万円ほど必要になります。
給湯器を長持ちさせるには?
給湯器の故障を防ぐために普段からどんなことに気をつけたら良いのでしょうか。給湯器を長持ちさせる4つのポイントを紹介します。
排気口・吸気口のつまりを防ぐ
給湯器の排気口や吸気口が塞がると、不完全燃焼を起こしてしまい給湯器の故障につながります。給湯器を使用する際には、ゴミが溜まっていないかチェックして定期的に取り除くようにしてください。給湯器付近に物を置かないようにすることも大切です。
入浴剤を入れたまま追い焚きしない
入浴剤は、給湯器を痛める原因のひとつです。中性のものは問題ありませんが、硫黄を含むものや塩分を含むものを使用する際には、追い焚きをすることを避けてください。
循環アダプターのフィルター掃除
追い焚き機能が付いている給湯器の場合、浴槽内に設置されている循環アダプターを定期的に掃除して給湯器を長持ちさせましょう。
もし、循環アダプターが詰まってしまうなら、お湯が循環しづらくなって配管の不具合にもつながります。循環アダプターは簡単に取り外しができます。お風呂掃除の際に、歯ブラシなどを使用してフィルター掃除をこまめに行ってください。
水だけを使う際には、水側の水栓を開ける
給湯器の電源を切っている間は、お湯側を捻っても水が出るようになっています。
しかし、普段お湯が通る配管に冷たい水を入れてしまうと、配管との温度差で結露を発生させてしまうこともあり得ます。結露はサビや腐食の原因にもなるため、水を使用する時は水側だけを使うようにしてください。
給湯器が故障したらすぐに対処しよう
給湯器が故障した時には、放っておかないようにしてください。そのままにしておくと、大きな事故につながる危険性があります。
たとえば、給湯器が不完全燃焼を起こしていたとしましょう。この状態を放置するなら、どうなるでしょうか。なんと、一酸化炭素中毒を引き起こす可能性があるのです。一酸化炭素は非常に毒性が高い気体で、中毒を起こすと死に至ることもある非常に危険な物質です。
一酸化炭素は、無色透明で臭いもないことから、発生してもすぐには気付きにくいという特徴を持ち合わせています。
一酸化炭素中毒を防ぐためにも、給湯器に不具合が見られたらすぐに、給湯器の電源を落として、ガス栓を閉じてください。絶対に自分では触らないようにしましょう。その後、すぐに、業者を呼ぶようにしてください。
まとめ
給湯器が故障した時、修理か交換かで迷った場合は、まず保証期間内かどうかをチェックしてください。保証期間内であれば、無料で修理してもらえるのでお得になります。
しかし、保証期間を過ぎていて尚且つ、8年以上給湯器を使用している場合は、交換をおすすめします。給湯器の故障は、放っておくと大事故につながる可能性もあるので、気づいたらすぐに業者を呼ぶようにしてください。
また、普段からよく手入れして給湯器の故障を防ぐようにしましょう。