水のコラム
ディスポーザーを上手に使うには?使い方や仕組みについて解説
アメリカなどでは、ごく一般的な「ディスポーザー」ですが、昨今日本においても人気が出つつあります。
台所で生ごみの処理にお悩みの方やディスポーザーを置こうか検討している方は、この記事を参考にしてみてください。ここではディスポーザーの上手な使い方や仕組みについて解説します。
ディスポーザーの仕組みについて解説!
ディスポーザーが生ゴミを取り込んでそのゴミを砕き、下水へと流すまでには4つの段階があります。
① シンク下の「バスケット」に生ゴミを入れる
② 水道を開けて出水する
③ フタをする
④ 電気スイッチを入れると、内部にある粉砕刃が生ゴミを砕いて処理
ディスポーザーは水を流しながら粉砕処理をする仕組みとなっているため、砕かれた生ゴミは水と混ざって流れていきます。そのため、人によっては「ディスポーザーは環境破壊しているのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、ディスポーザーは下水にされる前に浄化処理槽で浄化処理し生ゴミを取り除いた後、排水するので安心です。ディスポーザーを使うことで、かえって環境への負担が軽くなっているのです。
ディスポーザーの効果的な使い方
ディスポーザーには、連続投入タイプと一括投入タイプがあります。
メーカーによっては使用法が異なるケースがありますが、大まかな使用方法は次のとおりです。
■連続投入タイプの使用方法
① 水道水を出す
② ディスポーザーの電源を入れる
③ ディスポーザーの粉砕室に生ゴミを投入する
④ 粉砕処理が終了したら、15秒ぐらい運転を継続した後、電源を切る
⑤ 水道水を止める
■一括投入タイプの使用方法
① ディスポーザーのフタを外して粉砕室に生ゴミを投入する
② 水道水を出す
③ フタをして電源を入れ運転をスタート
④ 砕く音が弱くなったら電源を切る
⑤ 水道水を止める
ディスポーザーを使う時に気を付けるポイント
ここからは、ディスポーザーを使用する際の注意点を解説します。
ディスポーザーは誤った使い方をすると、故障します。故障を防ぐためにも、注意点をあらかじめ把握しておきましょう。
まず、ディスポーザー内に投入してはいけないものとしては、トウモロコシの皮やヒゲ、ネギの皮などの繊維質の多いものがあります。こうした繊維質の多いものは、繊維が刃に絡まりやすいためです。また、サザエやアサリ、アワビなどの貝殻類の殻、豚の骨、トウモロコシの芯など、固くて砕けないものは刃が動かなくなってしまいます。
さらに、同じものをたくさん入れないことにも注意しましょう。そら豆の皮など、同じ形のものを一度に処理しようとすると、スムーズに粉砕できない場合があります。
また、たくさんの油にも注意しましょう。ディスポーザーの本体パーツが劣化しやすくなったり、排水管に油が沈殿して固まり、詰まりの原因になってしまうことがあります。
最後に、熱湯にも注意が必要です。ディスポーザーが傷むので、熱湯は流さないようにしましょう。その他、輪ゴムやサランラップ、キッチンペーパー、楊枝なども入れないようにしてください。
水は必ず流した状態で使用
水を流さずに使用すると、ディスポーザー本体の動作不良や砕かれた生ゴミが下水にたどり着かず、配管詰まりを起こす原因になります。作動している間は、忘れずに水を流すようにしてください。
自動給水タイプのディスポーザーは電源を入れると自動的に水が流れるので、水を流し続ける必要はありません。
■使用禁止の洗剤がある
ディスポーザーをキレイにするために、塩素系漂白剤を使用するのは避けましょう。
塩素系漂白剤は、ディスポーザー本体の金属部品を錆びつかせる危険があるからです。塩素系漂白剤が原因で穴があいたり、水漏れすることもあります。
■1度に投入する生ゴミの量に気を付ける
1度に投入できる生ゴミの量はメーカーによって違いますが、おおよそコンビニの弁当1個くらいが限度です。過度に投入しすぎると、刃が回らなくなってしまいます。
■途中でストップはNG
粉砕中に動作を止めてしまうと、処理し切れていない生ゴミがディスポーザー内に残留してしまいます。ディスポーザーの金属部品の錆びつきや異臭の原因にもなってしまうので、途中停止はせず、自動でストップするまで待ちましょう。
ディスポーザーは後でつけられる?
戸建だとディスポーザーの後付けは、そこまで難しくありません。
しかし、アパートなどの賃貸物件のケースでは、後付けできないことがあります。まず始めに後付けの条件について説明していきます。必須条件を満たしていない時は、ディスポーザーを設置できないので、しっかりと把握しておきましょう。
■ディスポーザー後付け条件
ディスポーザーを後片付けするには、次の条件を満たす必要があります。
① 自治体で設置が認可済み
② 賃貸の場合、管理規約によって禁止されていない
③ シンク下に空間がある
④ 専用の排水処理機能がある
マンションなど賃貸物件でディスポーザーがもともとついていない場合、設置不可能なことが多いです。そのため、後付けしない方が無難でしょう。ディスポーザーはどこでも取り付け可能なわけではなく、自治体によって禁止されているところがあります。
戸建であっても場所によって取り付けられないことがあるので、一度自治体に問い合わせしてみましょう。
また、賃貸物件ではディスポーザーを設置する際に、管理組合の認可なしに設置することはできません。何も告げずに取り付けた結果、ディスポーザーから出た生ゴミが下水管を詰まらせてしまい、莫大な工事費を請求された事例もあります。
加えて、下水問題だけでなくディスポーザーを設置するにはシンク下の空間が必要です。もし設置場所が確保できない場合、別に収納スペースを作るための工事が必要になってきます。
■排水処理機能がないと後付けは困難
ディスポーザーを設置するには、浄化槽のような処理槽の取り付けが必須です。
ディスポーザーは生ゴミを小さく砕いてから下水に流し込むので、そのまま流してしまうと、近隣の河川が汚染されてしまうことがあるからです。下水に流す前に排水処理機能を取り付けることにより、できる限りきれいにろ過した後、下水に流し込むシステムになっています。
この機能は、新しく設置すると10万円から50万円前後かかる上、年間の維持費用も支払わなければなりません。他方、ディスポーザーの中には、単体ディスポーザー(排水処理部分がなし)というものがありますが、東京都では単体ディスポーザーの取り付けを認可していません。
誤って購入することがないように、あらかじめ家電量販店の担当者に確認しましょう。ちなみに、東京都水道局ではホームページなどに取り付けても問題ない製品を掲載しています。一度確認をしておくと安心でしょう。
単体ディスポーザーはなぜ設置不可なのか
単体ディスポーザーは、砕いた生ゴミを直接下水に流すので、排水管・下水管のつまり原因になるだけでなく、近隣の河川を汚してしまう懸念があります。
そのため、環境にやさしいものとはいえません。単体ディスポーザーは、国によって規制されているわけではありませんが、設置を禁止している自治体も多くあるので購入する時は慎重になりましょう。いずれにせよ、くわしく知りたい場合は、管理会社に確認してみましょう。
まとめ
この記事では、ディスポーザーの上手な使い方やその仕組みについて解説してきました。
これからディスポーザー設置を検討している方にとって、参考になる内容があったかと思います。ディスポーザーを設置する際には、ぜひこの記事を役立ててみてください。