洗面所の水が濁る理由、気付いた際にできること

水のコラム

2021年09月12日洗面所のトラブル

水の濁りは対処が必要な場合も

顔を洗う、歯を磨くなど、洗面所は顔を中心として美容や健康を保つためにさまざまな用途で使われます。
顔周辺の衛生に直接関わってくる部分なので、洗面所周辺は特に清潔を保つ必要があります。
しかし、蛇口から出てくる水に問題があった場合はどうすればいいのでしょうか。

基本的に日本の水道水は清潔な状態で家庭に供給されていますが、何らかの理由で異物や濁りが発生することがあります。
家庭に届く以前の水道管に問題があるケース、家庭内の設備に問題があるケースなど、その原因もさまざまです。

放置しておくことで解決する場合もあれば、何らかの対処を行わないと、問題が悪化する場合もあります。
ここからは洗面所から濁った水が出てきた時にどう対応すれば良いのか、その原因は何なのかについて解説をしていきます。

砂や土が混じっている場合

水道管に細かい砂や土が混ざり、その結果、濁りを発生させている場合があります。
こういったケースでは付近で行われた水道管などの工事が原因です。
水道管の新設や交換、移動といった工事を行う際に除去しきれなかった配管内部の汚れが水とともに家庭まで届いているのです。
水道管に関する工事では水の濁りの他にも一時的な断水や水量の変化が起こる可能性があります。

多くの場合、工事開始前にこれらの変化が起きる可能性があることが通達されるので、該当の時間に蛇口を使う際は注意しましょう。
工事が原因で発生した水の濁りはある程度水を出しっぱなしにしていれば解決します。

もし時間がたっても濁りが改善しない場合は、水道局や工事の施工業者、集合住宅の管理業者などに確認をする必要があります。
井戸水や自然水を汲み上げて使用している家庭では、環境の変化や設備の劣化によっても砂や土が混入する可能性があります。
水に異変を感じた場合は組み上げ設備の状況を確認してみましょう。

水が茶色く（赤く）濁っている場合

砂や土とは異なる茶色いゴミが水に混ざっている、あるいは水全体が茶色く（赤く）濁っている、という場合があります。
この異物や濁りの原因は、配管内で発生したサビです。

水道管内部の経年劣化や、残留塩素によって発生したサビが水流で剥がれ落ちた結果、このような濁りが発生しているのです。
朝一番に蛇口を使用した時や、長期間使用していなかった蛇口を使った時などは特にこういったサビによる濁りが発生しやすくなります。

多くの場合はしばらく水を出し続けていれば濁りは解消されます。
サビが混入した水は金属臭や繊維への着色が発生するので、必ず透明になってから使用するようにしましょう。

慢性的に茶色い濁りが発生している場合は、水道管や給水管に深刻なサビが発生している可能性があります。
各家庭に給水が行われる前の配水管に問題があれば地域の水道局が対応を行い、家庭の給水管や給水設備が問題の場合は専門業者に依頼して内部の洗浄や交換を行うことになります。
そういった対応の時間がかかる場合は、浄水器を用いることで金属臭や濁りを軽減することが可能です。

その他の水の濁りや異変

砂や土、サビの混入以外にも水道水が濁る、あるいは濁っているように見える事例があります。
時間経過で解決せず複数人が異変を感じているような場合は、何らかの対処が必要だと判断してもいいでしょう。

・白い濁り
多くの場合、水道水が白く濁るのは空気の混入が原因です。
こちらも水道工事などで一時的に発生する可能性がありますが、そのまま使用しても問題なく、時間の経過で解決します。

コップなどの容器に入れて放置しても濁りが消えない、あるいは沈殿物が見られるといった場合は専門業者に連絡して個別に調査を行う必要があります。

・生臭い臭いや下水臭、カビ臭
洗面所の水から生臭い臭いがする場合、その原因は水ではなく排水管の可能性があります。
排水管に詰まりなどのトラブルが発生していると下水の臭いが上ってきて、洗面所を使用した際に悪臭を感じる可能性があります。
洗面所の水の臭いを他の場所で確認して問題がない場合は、排水管の詰まり解消といった対応を行いましょう。

水そのものが生臭い、あるいはカビ臭がするという場合は建物の受水槽や給水設備に問題が発生している可能性があります。
大家さんや管理業者に連絡し、確認を依頼しましょう。

・その他の濁り
水はその性質上、青い色に見えやすく、また室内の明るさや光源によっても違った色に見えることがあります。
水に色が付いていると感じた場合は、異なる環境や容器で確認を行ってみましょう。

そういった確認を行ってなお黒い濁りや青い濁りが発生している場合は、マンガンの混入や不凍液の混入などが発生している可能性があります。

原因の判断が難しく、放置しておくと大きなトラブルにつながる危険性も有るので、専門業者に調査を依頼することをおすすめします。