水のコラム

【2026年最新版】徳島の冬は「風」に要注意!水道管凍結の対処と予防ガイド

2025年12月30日  水回り


夏の「阿波おどり」の熱気のイメージが強い徳島県。
冬も温暖で過ごしやすいと思われがちですが、実は四国の中でも「風による冷え込み」が非常に厳しい地域であることをご存知でしょうか?
 
特に、県の中央を流れる吉野川沿いや、鳴門海峡に近いエリアでは、氷点下の冷気が強風とともに住宅に吹き付けます。
気温計では氷点下を示していなくても、強風によって配管が凍結してしまう……これが徳島の冬の特徴です。
 
そこで今回は、吉野川の川風や山間部からの吹き下ろしなど、徳島ならではの気候に合わせた水まわりの凍結トラブルに関する対策についてご紹介します。
 

凍結してしまった時の対処法


朝起きて「水が出ない!」となっても、焦って熱湯をかけたりするのは厳禁です。
配管を傷めないよう、以下の手順で冷静に対処してください。
 

安全な解凍手順

  1. 凍結箇所を確認する:どの蛇口から水が出ないのか確認しておきましょう。
  2. 蛇口を少し開けておく:解凍された時に水が出るよう、ハンドルを少し開けた状態にします。
  3. ぬるま湯を用意する「40〜50℃(お風呂の温度くらい)」のぬるま湯を用意しましょう(熱湯は絶対にNGです)。
  4. ゆっくりと解凍する:凍っているであろう配管部分や蛇口に、ゆっくりと少しずつぬるま湯を注いで解凍しましょう。
  5. 水漏れチェック:解凍後、水が出るのを確認できたら蛇口を閉め、水道メーターが無駄に回っていないか、配管から水がにじんでいないかなどを確認してください。

 

【絶対NG】これだけはやってはいけない

  • × 熱湯をかける:急激な温度変化で配管が破裂します。
  • × 無理に蛇口を回す:内部のゴムパッキンが凍り付いており、無理に回すとちぎれてしまいます。

 

【動画で学ぶ】正しい解凍方法

「とくしま水道職人」の公式Youtubeチャンネル「水道職人ちゃんねる」では、配管凍結時の正しい対処法をクイズ形式の動画で詳しく解説しています。
ぬるま湯の注ぎ方、ドライヤーの使い方、カイロを使った効果的な解凍方法など、実際の手順を映像でご覧いただけますのでぜひ参考にしてみてください

▼ YouTube動画はこちら

【凍結トラブル】緊急時の対処法3選:水道職人ちゃんねる
 

今日からできる凍結予防策


天気予報で「強い冬型の気圧配置」という言葉が出たら、それは凍結リスクが高まるサインです。
就寝前に少しだけ準備をしておきましょう。
 

今夜すぐできる3つの対策

①少量の水を流しておく

就寝前に、お風呂やキッチンの蛇口から「割り箸くらいの細さ」で水を出しっぱなしにします。
流れている水は凍りにくいため、徳島のような風が強い日でも効果的な対策です。
ちなみに気になりがちな水道料金への影響についてですが、地域にもよりますが一晩(8時間)で数十円程度。
配管修理代(数万円)と比べればはるかに安い金額で抑えられますのでぜひお試しください。
 

②露出配管の保温

屋外のむき出しになっている蛇口や配管に、使い古したタオルや気泡緩衝材(プチプチ)を巻き付けます。
濡れてしまっていると、かえって凍結を助長してしまうため、必ず上からビニール袋などをかぶせてテープで止めておきましょう。
 

③屋外給湯器の凍結防止機能を確認

給湯器には「凍結防止ヒーター」が内蔵されています。
給湯器の電源プラグが刺さっているか、ブレーカーが落ちていないか、などを確認して、凍結防止機能がきちんと動作するように注意しておきましょう。
また、配管部分(給湯器につながる銅管など)の保温材が劣化していないかチェックし、必要であれば保温テープなどを巻き直してください。
 

なぜ徳島で凍結するのか?


ここまでの対策がどうして重要なのか、徳島の気候を踏まえながらその理由についても触れておきたいと思います。
徳島では「気温」はもちろんのこと、「風」と「地形」にも注意しておく必要があります。
 

「強風」が配管温度を急激に下げる

徳島市や鳴門市などの沿岸部は、紀伊水道からの風や、山間部から吹き下ろす風の影響を強く受けます。
 
凍結トラブルが発生する気温の目安としては、一般的に「マイナス4℃」と紹介されることが多いです。
ただし、物体は風が当たると熱が奪われやすくなるため、気温がマイナス1℃程度でも、強い風が当たり続けることで配管の表面温度はマイナス4℃以下まで下がることがあります。
これが、気温だけでは判断しきれない凍結トラブルの主な原因です。
 

吉野川が運ぶ「冷気の川」

県の中央を流れる吉野川は、山間部で冷やされた空気を下流へと運ぶ「冷気の通り道」になっています。
そのため、川沿いの住宅などでは、少し離れた内陸の家よりも気温が低くなりやすく、冷たく湿った強風が吹き付けます。
 

西部・山間部は本格的な寒冷地

三好市や那賀町(なかちょう)の山間部などでは、冬になると積雪があり、気温もマイナス5℃を下回ることが日常的にあります。
このエリアでは、単なる「保温」だけでなく、凍結防止ヒーターの設置や、厳重な水抜き作業といった「寒冷地仕様」の対策が必須となります。
 

エリア別・徳島の凍結リスクと対策


お住まいの地域に合わせて、重点的にチェックすべきポイントをご紹介します。
エリアごとに「寒さの質」が異なるのが徳島の特徴です。
 

【徳島市・小松島市・鳴門市などの沿岸・平野部】

普段は雪が積もらないため、凍結への警戒心が薄くなりがちなエリアです。
特に鳴門市などの海沿いでは、「潮風」による配管のサビ(塩害)が保温材を劣化させているケースも少なくないため、わずかな冷え込みでも凍結リスクがあります。
 
【対策のポイント】

  • 屋外の散水栓、給湯器の保温材チェック
  • 塩害でボロボロになっていたら巻き直し
  • 徳島市内でも眉山(びざん)の影になるエリアは要注意

 

【吉野川市・阿波市・美馬市などの中西部】

吉野川の中流域に位置するこのエリアは、山からの冷気が川に沿って流れてくるため、夜間の冷え込みが厳しくなります。
特に「川沿いの土手近く」にお住まいの方は、遮るものがないため風の影響を強く受けますので要注意です。
 
【対策のポイント】

  • 川に面している側の配管を重点的に保温
  • 風よけや保温カバーなどの設置が非常に効果的
  • 屋外の給湯器などにも注意が必要

 

【三好市・つるぎ町などの西部山間部】

四国山地の只中にあるこのエリアは、徳島県内でも別格の寒さです。
「うちは対策しているから大丈夫」という方も多いですが、意外と多いのが「空き家」のトラブル
実家や使用していない家屋がこのエリアにあり、普段は徳島市内に住んでいる場合など、帰省したら水道管が破裂して家中水浸しだった……なんて事例が後を絶ちません。
 
【対策のポイント】

  • 冬の間は水道の元栓を閉める
  • 必ずすべての蛇口を開いて水抜き(トイレのタンクも流しきっておく)
  • 凍結防止ヒーターの設置を検討

 

年末年始に家を空ける際のチェックリスト


先の項目でも少し触れましたが、お正月休みを利用して旅行に行く方や、徳島市内の実家へ帰省する方は、不在時の凍結に注意が必要です。
数日間水を使わないだけでも、配管内の水が動きを止め、凍結リスクが急上昇します。
 

【出発前の必須チェックリスト】

項目 作業内容 重要度
水道の元栓 必ず閉める(場所を事前確認) ★★★
屋内外の水道 蛇口を開けて水を抜く ★★★
給湯器 ブレーカーは落とさない(凍結防止ヒーター作動のため) ★★★
水道メーター ボックス内に発泡スチロールやタオルを詰める ★★
トイレ タンクの水を流し、便器の水も抜く(不凍液も有効) ★★

 

山間部の家屋を管理されている方へ

特に三好市などの山間部に家屋をお持ちの方は、冬の間だけでも「水道の元栓」を閉めておくことを強くおすすめします。
人が住んでいない家は配管内の水が動かないため、非常に凍結しやすい状態になっています。
 
ご紹介した方法を参考に、できる限りの凍結対策を実施しておきましょう。
 

Q&A:よくあるご質問


徳島県内のお客様から、冬場によくいただくご質問をいくつかまとめました。
地域の事情に合わせた回答ですので、ぜひ参考にしてください。
 

Q1. 吉野川沿いに住んでいますが、特別な対策が必要ですか?

はい、川沿いは風が強く、冷気も流れやすいため、内陸部より凍結リスクが高くなります。
「川に面している側」の配管を重点的に保温し、可能であれば防風・保温カバーなどを設置してください。
特に土手の近くや、川が見える位置に給湯器がある場合は要注意です。
 

Q2. 徳島市内でも本当に凍結しますか?

はい、凍結します。
徳島市は風が強い日が多いため、気温以上に凍結リスクが高い地域です。
特に眉山の影になるエリアや、川沿いの地域では、放射冷却と寒風が重なった日など注意が必要です。
「雪が降らないから大丈夫」という油断が最も危険です。
 

Q3. 井戸水を使っているのですが、注意点は?

徳島県内では井戸水(地下水)を利用されているご家庭も多いですが、井戸ポンプの凍結には特に注意が必要です。
ポンプ本体は屋外にあることが多く、水道管よりも先に凍結・破損しやすい設備です。
ボロ布や毛布をかけて保温し、濡れないようにビニールシートなどで覆っておきましょう。
 

Q4. 給湯器から水がポタポタ落ちています。大丈夫?

給湯器の下から水が落ちている場合、凍結で内部の配管が破損している可能性があります。
そのまま使い続けると不完全燃焼や漏電のリスクがあるため、すぐに給湯器の給水元栓を閉め、一度専門業者にご相談いただくことをおすすめします。
 

冬の徳島を安心して過ごすために


徳島の冬は、温暖な日と厳しい寒さの日がやってきます。
「昨日は大丈夫だったから」という油断を捨てて、天気予報をこまめに確認することが大切です。
 

【地域別 凍結対策まとめ】

  • 沿岸部の方:強風と塩害による配管劣化をチェック。保温材の巻き直しを。
  • 吉野川沿いの方:川風対策として防風カバーなどを設置。川に面した側を重点的に保温。
  • 山間部の方:使用していない家屋などがあれば、元栓の管理と水抜き処理を徹底。

 
少しでも水まわりに違和感を覚えたら、早めに確認し、必要であれば専門業者に相談することで大きな被害を防げます。
私たち「とくしま水道職人」は、徳島の地理や気候に精通した水まわりのプロフェッショナルです。
365日・24時間体制でご依頼を受け付けておりますので、年末年始の急なトラブルであってもぜひお気軽にご相談ください。

とくしま水道職人 0120-492-315

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